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95話

「あなたに守ってもらいたくなんかないわ。あなたがいなければ、こんな面倒事に巻き込まれずに済んだのよ。あなたは私にとって災いの星、だからできるだけ離れていてちょうだい」

林依純はぶっきらぼうに言い放った。龍飛が彼女の前で並外れた腕前を見せたとはいえ、林依純からすれば、そんな腕前のボディーガードなど身近に置いておく必要はまったくなかった。

「本当にそう思ってるのか?お前が言ったんだからな。もし本当に危険な目に遭ったとしても、俺に電話なんかしてくるなよ」

龍飛はそう言いながら、林依純がテーブルに置いていた携帯電話を手に取り、自分の電話番号を登録しようとした。

「何で私の携帯触ってるの?早く置きな...