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918話

「霹靂回旋珠」を発動させる。龍飛の意念がわずかに動くと、体内の浩瀚なる真気が一気に宝珠へと注ぎ込まれた。

青い光が再び輝き始め、霹靂回旋珠は一筋の眩い流星と化して、巨大蜘蛛の大口へと猛烈な勢いで飛んでいった。

「ドン!」

轟音と共に、霹靂回旋珠は巨大蜘蛛の体内へ突入し、その身体を貫通して巨大な穴を開けた。

重傷を負った巨大蜘蛛は、口から出して龍飛の体を絡め取っていた蜘蛛の糸を、たちまち緩めた。

崖際に立っていた龍飛は、足下が数百メートルの溶岩深淵だったため、蜘蛛の糸から解放された途端、空中へと投げ出されてしまった。

「飛哥……」

「隊長……」

龍飛が溶岩深淵へ投げ出されるのを見...