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916話

「まさか、こんな場所が四方八方に広がっているとは思わなかったな。九尾魔狐のような異獣がどれだけ潜んでいるか、見当もつかないぞ!」

洞窟の壁に無数に開いた通路を見つめ、龍飛は思わずため息をついた。これらの洞道の先に一体どんな場所が広がっているのか、想像すらできなかった。

「キュウキュウ……」

また一匹の狐の鳴き声が聞こえてきた。龍飛たちはすぐに声のする方向を見やった。すると、二匹の小さな狐が洞窟の崖際の隅に身を丸め、目には恐怖の色を浮かべていた。

「九尾魔狐だ、しかも二匹も!」

その小狐を見て、白烈は思わず嬉しそうに声を上げた。こんな場所でまた九尾魔狐に出...