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888話

「飛哥、どうだ?心配する必要はないって言っただろ!」

気の壁がゆっくりと立ち上がり、競技エリアの参加者たちを外界から隔てるだけでなく、各参加者同士も気の壁で区切られ、一人ひとりが完全に静かな環境で作業できるようになっていた。

「なかなかいい設計だな。これなら先輩たちの丹薬作りの邪魔にならないわけだ!」

龍飛は軽く頷きながら、視線を丹薬師たちの手元に走らせた。

彼らは実に手慣れた様子で、予め用意しておいた薬材を取り出し、次々と各自の丹鼎に投入していく。

気の壁で隔てられているとはいえ、観戦エリアの学生たちもできるだけ声を抑え、中の参加者たちの邪魔にならないよう配慮していた。

大会のル...