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824話

「そう考えると、今回の黒木托の息子の死因は、情殺だったのでしょうか?」

全員が真相が明らかになったと思っている時、龍飛の心の中には疑問が残っていた。崔鶯が黒木托を毒殺しようとしたとしても、わざわざ凝神丹に毒を入れる必要はないはずだ。

黒木托の息子の彼女として、崔鶯が毒を盛りたいなら、いくらでも方法があったはず。なぜわざわざ赤峰宇が調合した凝神丹を選んだのだろう。

「黒木托、真犯人は見つかった。彼女がお前の息子を殺した犯人だ。この件は赤峰宇とは全く関係ない!」

丹陽子が結論を告げた。事件の真相が明らかになった今、黒木托とカーシャ女王がどれほど恨んでいても、それを赤峰宇のせいにはできなくなっ...