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822話

「最後のチャンスをやろう。氷蚕糸の毒は五毒門では厳重に管理されている。一つ一つの毒薬の行方まで記録が残されているんだ。五毒門が直接調査に来るのを待ちたくないだろう?」

天院執法堂の長老は五毒門の弟子たちを一人一人見回しながら、警告するように言った。

「調査なんか必要ない。これは間違いなく五毒門の仕業だ。今日、この五毒門の弟子たちを皆殺しにして、私の息子の仇を討つ!」

ちょうどその時、薬皇・丹陽子に率いられた一行が天院執法堂の大広間に到着した。発言したのは他でもない、黒木托だった。

「黒木托か?獣人部落の族長の息子だな!」

黒木托の恐ろしい姿を目にした五毒門の弟子たちは、一人残らず青ざ...