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81話

龍飛はすでに心の中で覚悟を決めていた。孫兵が何をしようとも、こんな悪勢力に頭を下げるつもりはなかった。

龍飛が戦龍隊の最強兵士だからというだけではない。たとえ本当に普通の国境警備兵だったとしても、絶対に屈服するはずがなかった。

「龍飛、時間がないわ。今すぐ決断した方がいいわよ。あなたが私と一緒に仕事をすると約束してくれれば、孫兵があなたに手を出せないよう保証するわ」

柳素雲は念を押すように言った。龍飛が自分について働くということは、雷東の配下に入るということ。孫兵がいくら横暴でも、雷東と対立するようなことはできないはずだ。

何より柳素雲が知っているのは、龍飛の実力があれば、雷東は必ず重用...