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777話

再び足を踏み出し、龍飛は命知らずの勢いで黒山金猿王に向かって歩み寄った。

彼の足取りは緩やかだったが、一歩一歩が非常に断固としていた。体内の真気を巡らせるにつれ、身から発する気迫も徐々に強まっていった。

「ウォオオオ!」

龍飛が自分の警告を無視して近づいてくるのを見て、黒山金猿王はついに怒り狂った。

それは地面に転がる巨石を片手で拾い上げ、龍飛の姿を見定めると、そのまま頭上めがけて投げつけた。

この巨石はおよそ食卓ほどの大きさで、少なくとも三百キロはあるだろう。だがそれを片手で軽々と持ち上げ、実に軽やかな動作で龍飛に向かって投げ飛ばした。

「ドン!」

自分に向かって飛んでくる巨石を見て、龍...