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760話

この考えが頭をよぎった瞬間、龍飛は素早く腕輪を開き、その中のボタンを押して四次元ストレージから「いたずら回旋珠」を取り出した。

手に取った回旋珠を見つめる龍飛。それは漆黒の小さな珠で、まったく光沢がなく、とても大きな殺傷力を持つようには見えなかった。

だが獣練場に来る前に、龍飛はすでにこのいたずら回旋珠の威力をテストしていた。取引市場の店員が言った通り、その威力は使用者の実力によって決まるのだ。

真気をこの珠に注入すると、漆黒だった珠が炎に焼かれるように徐々に赤く変化し、さらには眩しい赤い光を放ち始めた。

「いたずら回旋珠、今日の第三関突破はお前にかかってるぞ!」

珠をしっかりと握り...