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710話

古城の門を出ると、修練隊は指導教官の先導のもと、さっそく大勢で西にある黒山渓谷へと向かっていった。

黒山渓谷は昆崙山脈の奥深くに位置する峡谷で、古城から十里ほど離れている。この場所は環境が険しく、猛獣が出没し、戦王級の実力に達していない者が単独で訪れれば、生還の可能性はほぼない。

「皆さん、これから黒山渓谷に着いたら、絶対に勝手な行動はしないように。すべては教官の指示に従ってください!」

賀万里は注意を促した。彼はよく知っていた。黒山渓谷のこのエリアは至るところに危険が潜んでおり、外周部であっても、命を奪う猛獣が多く存在していることを。

「賀先生、黒山渓谷には宝物が至るところにあるって...