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635話

「龍飛と唐宇はまだ二十歳そこそこだというのに、こんな実力を持っているとは、まさに英雄は若くして現れるというものだな!」

最終決勝の舞台で、龍飛と唐宇が激しく戦う様子を見つめながら、莫少羽は満面の喜びを浮かべて言った。

「堂主、どうですか?龍飛のやつ、期待を裏切りませんでしたね!」

莫少羽の隣に座る史長老が、すぐに気遣わしげに尋ねた。

「確かに得難い人材だ。もし君の言う通り、エネルギーストーンの吸収と精製において百パーセントの才能を持っているのなら、まさに百年に一人の逸材と言えるだろうな」

莫少羽は軽く頷き、龍飛の現在の活躍ぶりにはすでに満足していたが、彼...