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620話

「なに?こいつの反応速度、こんなに速いのか?」

一撃必殺のつもりだった秋博は、龍飛がまさか自分の必殺の飛び刀を避けられるとは思ってもみなかった。

暗殺に失敗したが、秋博は慌てる様子もなく、手のひらを軽く上げると、指先に同じ大きさの飛び刀が三枚現れた。

部屋から飛び出してきた龍飛を見て、秋博はためらうことなく、手にした三枚の飛び刀を一気に放った!

「ヒュッヒュッヒュッ!」

三本の飛び刀が空気を切り裂き、微かながらも鋭い音を立てて龍飛に向かって飛んでいく。その速さといったら、瞬く間に標的に達するほどだ。

この飛び刀には強大な真気が込められており、その...