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586話

「やっと出られた!でも、なんでこんなに時間が遅いんだ?現実世界では二十分も経ってないのか?」

周りの傭兵たちがテスト用の椅子に座り、目を固く閉じ、一人一人の顔に苦痛の表情を浮かべているのを見て、龍飛は驚きを隠せなかった。

実戦シミュレーションルームの時間表示器に目をやると、そこにはハッキリと十三分四十八秒と表示されていた。つまり、龍飛が四つの異なる難易度のテストを経験したのに、実際にはたった十三分ちょっとしか経っていなかったのだ。

「五つ星難易度のテストが何なのか、本当に知りたくないな!でも、知る必要もない。今の得点なら、Cランク組の試合で一位は間違いなく俺のものだろう!」

龍飛は大き...