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541話

「ありがとう、墨霜お姉さん。もし学園歌手大会に来て応援してくれたら、本当に嬉しいわ」

陸雪瑤は感謝の言葉を口にしながらも、視線は龍飛に向けていた。心の中では、本当の学園歌手大会で一番会いたいのは、やっぱりこのバカな男の子だと思っていた。

「何よ、私たちは家族でしょう!応援するのは当然よ」

墨霜は豪快に言い放った。さすが軍人出身だけあって、女の子なのに非常に気っぷがいい。

「龍飛、その時来て応援してくれる?」

陸雪瑤は探るように尋ねた。龍飛と正式に恋人関係になったとはいえ、それはまだ表面的なものに過ぎず、実質的な進展はなかった。だから陸雪瑤はいつもどこか不安を抱えていた。

「ふふ、俺に来て...