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508話

「拳神なんて大したことないわ。ただ喧嘩が強いってだけじゃない。そんな男、私は欲しくないわ」

杜娟児は軽蔑したように言った。彼女は静海市音楽学院の優等生で、美しいだけでなく才能も抜群だ。骨の髄まで誇り高く、龍飛のような武骨者など眼中にない。

「拳神が何だって？この試合の賞金がいくらか知ってるのか？今回のチャンピオン賞金は一億だぞ。お前の父親が何年働いても稼げない金額だ」

杜強は龍飛が拳神になったことで得た地位については触れず、経済的な面だけを取り上げた。それだけでも自分の愛娘にふさわしい男だと言いたかった。

「お父さん！お金がいくらあっても、彼が私のことを好きじゃなければ、私が幸せになれない...