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500話

鉄山の拳の力は極めて強大で、空中を振るうと「ヒュッヒュッ」と音を立てる。龍飛はわざわざ考えるまでもなく、相手の拳にどれほど強烈な威力があるかを理解していた。普通の人間ならば、おそらく一撃で命を落としてしまうだろう。

「このクソガキが、自分の分際もわきまえないやつめ。今日はお前に納得して死んでもらうぞ」

自分を無視するような龍飛の態度に、鉄山はまったく容赦する気配を見せず、拳を振りかざして龍飛に向かって叩きつけてきた。

このような威力の拳を前に、龍飛は十分に鉄山の攻撃を避けることもできたが、彼は正面から立ち向かうことを選んだ。

実力を温存するため、龍飛は自分の真の実力を使うことはせず、た...