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498話

「よし!なかなか気骨があるじゃないか、こんな口をきくとはな。だが思い知らせてやる、俺たちの差がどれほどのものかをな」

鉄山がそう言った時には、拳はすでに力が入りすぎて震えていた。自分の前でこれほど傲慢な態度を取る者など、今まで誰一人として出会ったことがなかったからだ。

決勝戦の舞台に上がる直前でなければ、鉄山はもう龍飛に制裁を加え、傲慢な者には代償があることを教えていただろう。

「それでは、前回の忠義堂拳王決定戦チャンピオン、拳神・鉄山の入場です」

ちょうどその時、美しい女性司会者の少し低めの魅力的な声が響いてきた。

「いいだろう、楽しみにしてるよ」

鉄山の挑発的な言葉を聞いて、龍...