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393話

「いいぞ、そんなに俺とやり合いたいなら容赦しねぇぞ」

龍飛が自分の重い拳を連続して受け止めたのを見て、阮震南の心にも不安が芽生え始めていた。龍飛は彼が今まで出会った中で初めての強敵だったからだ。

今の龍飛の実力は阮震南を恐れさせるほどではなかったが、少なくとも彼に真剣に向き合わせるには十分だった。もはや最初のように「お前に三発分の猶予をやる」などと言うつもりはなかった。

地下格闘技の試合では、力で優位に立てないなら、速さで勝負するしかない。

一秒間に五発の拳を繰り出せる阮震南は、当然自分の実力を隠すつもりはなかった。彼の鉄拳はどんどん速さを増していき、それで龍飛を倒そうとしていた。

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