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361話

柳素云と雷東が列の後ろに並んでいるのを見て、龍飛はすぐに仏門の「衆生平等」という言葉を実感した。

確かに、仏光寺の開眼法会では、現実世界でどんな人物であれ、どんな身分であれ、仏光寺を訪れる者は皆列に並んで入場し、特権を持つ者は誰一人としていなかった。

「さすが仏門の浄土だ。雷東のような裏社会の人物までもが、大人しく列に並んでいるとは」

龍飛は感慨深げに思った。元々仏教に全く興味がなかった彼も、このような信仰に思わず敬意を抱いた。

列の後ろに立ち、周囲は人の波だったが、それでも皆整然と仏光寺の大門へと入っていった。

仏光寺の大門をくぐると、目の前には百丈ほどの高さがある天の階段が現れ、...