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327話

「さあ!お前が言うほど本当に腕があるのか、見せてもらおうじゃないか」

龍飛はカウンターに並べられた様々なグラスを見渡した。大きな広口のビールジョッキもあれば、専用のワイングラス、そして口の細い白酒用のグラスもある。

誰もが龍飛が一般的に使われるビールジョッキを選ぶだろうと思っていたが、最終的に彼が選んだのは極めて小さなステムウェアのワイングラスだった。

このワイングラスの容量は極めて小さく、入れられる酒はおそらく数ミリリットル程度、ペプシのボトルキャップ一杯分ほどの量だろう。

「龍飛、俺をバカにしてるのか?こんなグラスを持ち出すなんて」

龍飛がこんな小さなステムグラスを取り出すのを見...