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325話

「大丈夫だよ、この酒なら作れる。グラスを持ってきてくれ」

龍飛はそう言うと大きく手を振り、直接ウェイトレスを呼び寄せ、彼女の耳元で指示を出し始めた。

「お前がこの酒を作れるって?冗談じゃないだろう!」

楚彦坤は信じられないという様子で言った。自分でさえこの酒のことは聞いたことがあるだけなのに、まさか龍飛がそれを調合できるとは。

「俺がお前と冗談を言うような人間に見えるか?雪瑤は俺の彼女だ。お前ごときが俺から彼女を奪えると思ってるのか?そんな機会は与えないぞ」

龍飛の口調は極めて横柄だった。隣に座っていた陸雪瑤でさえ、この男を少し見直した。外見はチャラチャ...