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317話

「飛兄、そんな満面の笑みだなんて、何か良いことでもあったんじゃない?」

龍飛が席で思わず笑みを浮かべているのを見て、周りの女子たちがすぐに集まってきて、好奇心いっぱいに尋ねた。

「へへ、そんな大したことじゃないんだけどさ、ネットで半年ほど話してた女の子と、今夜会うことになったんだ」

龍飛は得意げに笑いながら答えた。心の中では、単に会うだけなら、ここまで嬉しくはないだろうと思っていた。重要なのは待ち合わせ場所がホテルだということ。その目的は誰もが察するところだった。

「そうなの?相手きっとすごく綺麗な子なんでしょ!そうじゃなきゃ、こんなに喜ばないわよね」

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