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313話

「おや!龍飛じゃないか?」

龍飛が公安局の庁舎から出てくると、見覚えのある顔が自分の方へ歩いてきた。羅浮区公安分局の局長、呉剛だった。

呉剛は龍飛を見るなり、すぐに前に出て挨拶をし、とても親しげな様子を見せた。

「呉局長、どうしました?俺に何か用ですか?」

呉剛の親しげな様子を見て、龍飛は何か変だと感じた。以前このやつは自分を見ると、まるで皮を剥ぎたいほど憎んでいたのに、今日はなぜこんなに態度が柔らかいのか。

「はは、別に何もないよ、挨拶くらいしてもいいだろう!ほら、兄弟、タバコを一本」

呉剛は笑いながら言い、「九五至尊」というタバコを取り出して...