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257話

「大丈夫だよ、俺の体は頑丈なんだ。それに金稼ぎの話を見逃すわけにはいかないだろう!」

龍飛は軽蔑したような口調で言ったが、心の中では自分が格闘試合に出るのは金のためではなく、ブラックイーグルという国際傭兵組織を調査するためだということをよく理解していた。

二十年前、「ブラックイーグル」という傭兵組織は世界最大の犯罪集団と呼ばれ、国防部隊によって壊滅させられたはずだった。しかし今、その灰から蘇り、誰がこの組織が再び社会に害を及ぼさないと保証できるだろうか。

もし龍飛が林依純に自分が国家の使命を帯びてきたことを告げれば、彼女の目に映る龍飛の姿は、間違いなく全く異なるものになるだろう。

「ふん、お前...