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183話

「龍飛!こんな夜更けに、なぜそんなに大金を持ち歩いているんだ?それに現金を持ち歩くのは危険だぞ」

雷東は心配そうに言った。今の発達した社会で、誰がこんなに大金を持ち歩くというのか。

「なんでもないよ!東兄貴、俺が持ってる現金がどうして危険なんだ?誰が俺から金を奪える奴がいるって言うんだ?」

龍飛は鼻で笑いながら言った。しかし、その言葉は雷東には少し笑止に聞こえた。この世界では、どんなに個人の実力が強くても、銃器のような武器には敵わないのだから。

だが雷東はそれ以上尋ねることもなく、龍飛の傲慢な物言いを気にすることもなかった。結局のところ、龍飛は今や雷東の金の生る木なのだから、彼に対して丁重...