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133話

「相手を倒せば勝ちってことか?」

龍飛の言葉が終わらないうちに、彼の姿は稲妻のように白軍の前に飛び出し、横蹴りを白軍の体に直撃させた。その一撃で白軍は瞬時に吹き飛ばされた。

「ドン!」

白軍のその大きな体が、皆の目の前で、そのままリングから飛び出し、地面に激しく叩きつけられた。

「これは……すごすぎるだろ!」

他の者たちは分からなくとも、プロのボクサーたちには理解できた。今の龍飛の一蹴りは、力強いだけでなく、その速さも尋常ではなかった。そうでなければ一蹴りで白軍をリングから叩き出すことなどできなかったはずだ。

「てめえ、反則だ!これはボクシングだ...