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121話

「俺に手を出す気か?」

張猛が自分に手を出すのを見て、龍飛はもはや遠慮などせず、立ち上がるなり、すかさず張猛に拳を叩き込んだ。

龍飛の繰り出す拳は驚くほど速く、張猛が反応する間もなく、砂袋ほどの大きさの拳が彼の胸板に直撃した。

「ドン!」

鈍い音が響き、張猛の体が勢いよく後ろに飛ばされ、尻餅をついた。

「こ……これは一体?」

あの大柄な張猛がそうも簡単に吹っ飛ばされるのを目の当たりにして、劉強は信じられないという顔で龍飛を見つめた。

龍飛はあの一撃を放ったにもかかわらず、体は微動だにしていなかった。これはつまり、龍飛が今放った一撃は、純粋に拳の力だけで張猛を地面に叩きつけたというこ...