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1089話

五機の軍用ヘリコプターが静海市を離れ、すぐに戦龍隊の軍事基地へと向かった。

戦龍隊の軍事基地は東海の極めて隠密な島の地下に位置していた。この島は東海海域に浮かぶ孤島で、四方数百キロにわたって見渡す限りの水平線が広がっていた。

世界地図上にもこの島は存在せず、そのため戦龍隊以外には、ここに島があることすら知る者はほとんどいなかった。

ヘリコプターが島の上に建設された発着場に着陸すると、迷彩服を着た数十名の特殊部隊員たちがすでに整列して、龍飛の帰還を待ち構えていた。

「龍飛、戦龍への帰還を歓迎する!」

龍飛がヘリから降り立つと、六十歳前後の老人が歩み寄ってきた。この老人こそ、他でもない戦...