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1058話

英雄競技場で一万ポイントを獲得し、龍飛はようやく神殿への加入資格を手に入れた。

だが、龍飛の予想に反して、神殿への入場を待ちわびていた彼のもとには、一向に連絡が届かなかった。

「もしかして、黒鷹組織の審査に通らなかったのか?」

龍飛は心中で疑問を抱いた。確かに霍元奇は以前、英雄競技場で一万ポイントを獲得すれば神殿に入る機会があるだけで、聖戦士になれるかどうかは黒鷹組織の上層部の判断次第だと言っていたのだ。

いつまでたっても神殿入りの通知が来ないため、龍飛もただ座して待つわけにはいかず、毎日自室で霍元奇から贈られた羊皮紙の研究に没頭した。

半月後、龍飛は結界陣法の設置においても大きな進歩を遂げ、...