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1035話

「危なかった、結界陣法を張れなかったら、相手の剣撃を受け止められなかっただろう!」

龍飛は心の中で思った。同時に戦神学院が虎や龍が潜む場所であることに感嘆した。鐘剣のような高手は、外の世界でも百人を相手にできる猛者だろう。

鐘剣の剣撃を受け止めたとはいえ、それは龍飛が勝利を収めたことを意味しない。これまでの戦いで、龍飛は鐘剣にわずかな傷すら負わせていないのだから。

「龍飛、どうやら私は君の実力を見くびっていたようだな。だが安心しろ、この決闘の後は、おとなしくしてもらうからな!」

重陽剣法第九十三式『火樹銀花』を繰り出しても勝利できなかった鐘剣は、もはや何の遠慮もせず、手に持った銀蛇剣を空...