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244話

服を着替え終わっても、金髪の女性は一言も発しなかった。少し呆然としたファンドロー女を一瞥してから、私はドアを開けて外に出た。

外に立ち、廊下の反対側を見てから、そちらへ歩いていき、反対側の階段を上って三階へと向かった。

三階へ向かう途中、何人かの人間と出会った。屋敷の警備員らしかったが、私は言い訳の準備をしていたものの、まったく必要なかった。彼らは私に敬意を示すような態度で、尋問してくることもなかった。これには不思議に思い、この服にいったいどんな力があるのか疑問が湧いた。この屋敷内を自由に歩き回れるなんて。

三階に上がると、階段の口に立って周りを見渡した。おそらく結婚式のためだろう、三階...