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124話

高敏が去った後、小玉玉は私に向かって妖艶な笑みを浮かべた。その笑顔に、私の心はほとんど溶けてしまいそうだった。

心の中で苦笑する。実は今、頭の中にはいろいろな考えが渦巻いていたが、この小玉玉の前では自分の本心をさらけ出すつもりはなかった。

高敏を含めたこれらの女たちは、私の前では露骨な色気を振りまいてくる。まるで私が甘い相手だと思い込み、そんな色気で私をへこへこさせられると思っているようだ。

だが、彼女たちは完全に勘違いしている。結局のところ、私だって善人ぶっているわけではない。こんな手で私を征服できると思うなんて、まったくもって不可能なことだ。

「坊や、今はふたりきりよ。ほら、こんな...