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926話

背後の男、妻は今でも彼の顔を見ていない。この瞬間さえ、妻は振り返ってその見知らぬ男を見る勇気がなかった。

男の大きな亀頭が行ったり来たりと執拗に妻の敏感な部分を刺激するように、左右に揺れ動いている。

この屈辱は、妻に逃れられない恥辱を十分に味わわせるための機会を与えているかのようだった。

そして妻がここまで話した時、一度は落ち着いていた妻がさらりと言い足した。あの時、彼女の抵抗があまり激しくなかった、というよりほとんど見せなかったのだと。

この沈黙は実質、背後の見知らぬ男に「抵抗する勇気がない」と暗に伝えているようなもので、それが男をさらに図に乗らせ、恐れる必要がないと思わせてしまった...