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605話

「あなたね、本当に救いようがないわね、純粋すぎるわ。あなたの旦那さんもそうだけど、誠実な人なのよね。昨日の夜のチャンスを逃してしまったじゃない?」

「昨日の夜?林副社長にセクハラされて、それがチャンスだったの?」

「違うわよ。彼があなたにあんなこと言った時、どう考えたの?きっと受け入れるつもりはなかったんでしょう?それがチャンスを逃したってことよ」

「倩姉さん、どうしてそう思うの?」

「実は女が体を一度差し出したところで、大したことないのよ。例えば、私の場合、夫のために、彼の会社の社長に二日間も弄ばれたわ……」

「えっ?倩姉さん、どうしてそんなことを?」

「仕方なかったのよ。夫を失...