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1209話

妻の表情には感慨と感動が浮かび、俯いて少し悲しそうにしている鵬鵬に心配そうな眼差しを向けていた。

どうやら妻は鵬鵬の言葉を信じたようだ。

十代の義弟が義姉の赤い唇にキスするのは少し行き過ぎかもしれないが、あの清秀な義弟の初キスが自分に奪われたと聞いて、妻の表情も複雑で妙なものになっていた。

元々妻は怒ってなどいなかったのに、これを聞いて、鵬鵬に対してさらに心配する気持ちが湧いてきたようだ。さらに鵬鵬が初キスだったと言うのを聞いた後、妻の魅力的な唇の端には隠しきれない微笑みさえ浮かんでいた。

妻からすれば、これは思春期の少年の感情に対する純粋な執着心であり、だから残念な形で拒絶したくなかったのだ...