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525話

「あ、あなた何してるの?!」

「この変態……!」

姜清妍は楚修の突然のお姫様抱きに、思わず身をよじらせた。だが楚修の腕の力は余りにも強く、姜清妍の力ではどうしても振り解くことができなかった。

顔が一瞬にして真っ赤に染まり、姜清妍は楚修の腕の中で数回もがいた後、諦めたように大人しくなった。リンゴのように赤くなった顔で、楚修から漂う男性の匂いを感じながら、その赤みは首筋まで広がっていった。

彼女は百年以上生きてきたものの、その大半は術法の修行に閉じこもり、世間を歩く時間はごく僅か。男女の情など人間世界の経験はなく、男性と近距離で接触したこともなかった。

お姫様抱きどころか、この百年余りの間、彼女の...