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511話

龍国華夏、歴代の無極聖人たちは「大隠於世」の行動指針に従い、世間に身を置きながらも朝代の移り変わりを傍観し、基本的にいかなる世事にも関わらないできた。

一般の人々は、こうした存在を知る者さえ稀であった。

そして古桓の世代に至っては、「隠世」という規則が極限まで発展し、世間の人々は古桓や姜清妍のような存在をまったく知らないほどになった。

ただし、これは龍国内に限ったことだった。

華夏の規則はあくまで華夏の無極聖人にのみ適用され、他国はそれに従う必要がなかったのだ。

無極聖人が存在する他国では、ほとんどの無極聖人が自らの身分を隠すことなく、国内で存在感を示し、万人の上に君臨し、国民の信仰...