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46話

夜、21:00。

雪竹林グループビル。

林雪を安全な場所に置いた後、楚修はオフィスへと足を運んだ。

許家の方はというと、今頃は猛火に包まれ、屋敷全体が完全に灰燼と化すところだろう。明日の南城ニュースの見出しは「許家の屋敷が深夜に火災発生、許家一族全員が焼死」となるはずだ。

今、楚修は社長の椅子に腰掛けている。

冷静な眼差しで目の前に立つ男、宋閻王を見つめていた。

南城の裏社会を牛耳るこの男も、楚修の前では戦々恐々として恭しく立っている。

宋閻王の傍らには、全身傷だらけの太った男が地面に転がっていた。がっちりと縛られたその男こそが、宋閻王が連れてきた「殺し屋の仲介人」...