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432話

皇甫永焱が楚修に会いに行くと聞いて、沐英は驚きのあまり一瞬固まった後、急いで彼の後を追いかけた。

「焱兄さん、あの人はただの江湖の者に過ぎないじゃないですか。会う価値なんてありませんよ」

「明日はあなたの授珠大典ですよ。これは重大な儀式なんです。もう遅いんですから、さっさと王府に戻って準備すべきです」

沐英は追いつきながら必死に説得を試みたが、皇甫永焱は明らかに彼女の言葉に耳を貸す気はなく、山を下る方向へと真っすぐ進んでいった。

その頃、金台観の道場では。

「龍帥、あなた…」

張道玉がすぐさま駆け寄り、楚修を支えようと腕を差し伸べた。

「大丈夫だ」

楚修は静かに答えたが、その声...