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429話

距離が遠すぎて、沐英は来訪者の顔ははっきり見えなかった。ただ先頭を歩く人物が金色の龍の形をした仮面をつけているのが見えるだけだった。

しかし直感が彼女に告げていた。この人物こそ楚修だと!

楚修だと確信した瞬間、沐英の心は急に焦りはじめた。

彼女は楚修の身体の状態が具体的にどうなっているのか知らなかったが、状況がかなり悪く、力を使うことなどまったく許されない状態だということは推測できた。そしてこの深竹道尊をも圧倒した不気味な老人の実力はこれほどまでに強大なのだ。

もし本当に対決することになったら?吉凶は予測できない!

この瞬間、彼女は楚修のもとへ駆けつけようと思ったが…

沐英は無意識...