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420話

楚修の二番目の要求に対して、古羽は答えなかった。

やろうと思えば、彼にはできる。

彼の医術と天一閣の秘術を組み合わせれば、人の記憶の一部を封印することなど難しくはない。

薬房内は十数秒の静寂が流れ、最後に古羽が口を開いた。「わかりました」

「それからもう一つ言い忘れたことがある。私の天一閣が西南境に置いている探索者からの報告によれば、蠱門の門主がまもなく帝京に来るようだ」

楚修の目に一筋の殺気が走った。

「了解しました。阿離のことは私が手配します」

蠱門の門主が今回帝京に来る目的は明らかに単純だ。鳳凰蠱のため、南宮離のために来るのだ!

………

帝京龍城、九州国際ホテル本店...