Read with BonusRead with Bonus

415話

詔勅が朝殿にて読み上げられ、すぐさま天下に告げられると、世は震撼した!

今回の衝撃は帝京だけに留まらず、龍国全土が動揺に包まれた。太子という儲君は国の根幹であり、今や皇后と共に廃されたのだ。それも一夜にして突然起こったことだった。

「秦王!」

瞬く間に、すべての視線が秦王・皇甫永寧へと集まっていった。

かつての「三王」、太子、秦王、端王は未来の帝位継承者と見なされ、国全体がこの三王を中心に動いていた。だが今や端王と太子が相次いで廃され、最後に残ったのは秦王のみ。

龍帝の他の皇子たちを見渡しても、秦王に匹敵する者はいない。

それゆえ天下の人々から見れば、帝位の候補は秦王を...