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411話

帝京大乱、人心惶惶。

朝音が響き渡った後、各級の官員たちは急いで宮殿へと向かった。

宮中に入る資格のない者たちは、一人また一人と必死に人脈を駆使し、あらゆる場所から情報を集め始めた。皇宮内で一体何が起きているのか、そしてこの後の朝廷情勢がどう展開するのか知り、それぞれの身の振り方を決めようとしていた。

その頃、秦王府に隣接する春園では。

秦王の皇甫永宁は先ほどまで緊張し焦っていたが、皇宮から朝音が響き渡った時、彼はむしろ少しも緊張しなくなっていた。

なぜなら、彼の心の中では状況がただ二つに分かれるとわかっていたからだ。

一つ目は、龍帝が崩御した場合。もし本当に崩御したのなら、彼...