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35話

「西廂記」の個室。

料理はまだ半分しか出されていないのに、茅台の白酒はすでに二本空いていた。

「周支店長、この一杯はあなたに敬います!」

林紫は席を立ち、笑みを浮かべながら、しなやかな動きで周永輝の側に歩み寄った。

「この件は周支店長にお願いします」

そう言うと、林紫はグラスの白酒を一気に飲み干した。

「林会長、お気になさらず。こんな小さなことなら、何の問題もありません。私にお任せください」

周永輝は豪気に答えた。

「周支店長の豪快さには敬服します!まずは乾杯!」

王凱はタイミングよく口を開き、立ち上がって一杯を干した。

彼の顔にも喜色が浮かんでいた。周...