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313話

「物事は、丁寧にやっておいた方がいい」

「先月高速道路で運んでいた武器が警察に止められかけたが、あれはどういうことだ?」

趙宝慶は淡々と口を開いた。

武器のような代物さえ高速道路で運ぶとは、この趙宝慶の胆の据わりようがどれほどのものか窺い知れる。

目の前にいるスーツ姿の中年男性は、趙宝慶のこの言葉を聞くや否や、顔色が一変し、ドサリと跪いた。

「侯爺様、申し訳ございません。私が事前に根回しを怠ったせいで、大変な事態になりかけました。どうかお咎めください」

中年男性は慌てて口を開き、額には冷や汗が浮かび上がっていた。

彼はもともと当時の高速道路の責任者と話をつけていたのだが、途中でト...