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21話

雪竹林グループ本社ビル、社長室。

楚修は目を閉じ椅子に身を預け、休息を取っていた。彼の体内の傷はまだ深刻で、実力も一割程度しか回復していなかった。帝京へ向かうためには、少なくとも七割以上の実力回復が必要だった。

そんな時、机の上に置かれた電話が一度鳴った。

反射的に目を開くと、スマホの画面に表示された着信名は林雪だった。楚修はすぐに眉をひそめた。自分から電話をかけてくるなんて、林雪に何かあったのだろうか?

鉄狼が手配しているのだから、問題は起きないはずだが。

いや、違う。

楚修が手を伸ばしてスマホを取ろうとした瞬間、メッセージが届いた。

「あ、あの、今夜七時に私とある場所に行って...