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13話

万豪ホテル、最上階の宴会場

紫林はここで行われている盛大な宴会に参加し、心は極めて愉快だった。実の妹が自分の別荘の前で跪いて懇願しているかどうかなど、まったく気にもとめていなかった。

紫林の心の中では、雪林が苦しめば苦しむほど、自分は嬉しくなるのだ。

ここでは南城の一流社交界の名宴が開かれていた。本来なら二流家族に過ぎない王恺と紫林には参加する資格など無かったはずだが、太子湾プロジェクトが林家と王家に獲得されたというニュースが広まると、紫林と王恺は瞬く間に南城の上流階級の間で引く手あまたとなった。

誰もが彼らと良好な関係を築きたがっていたが、その目的は彼ら自身ではなく、彼らを通じて...