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87話

野菜市場はとても大きく、必ず三哥の出番があるはずだ。君美大ホテルの社長スイートは、まるで梅龍の個室と化していて、しかもタダで使える。梅龍は内心、得意げに思っていた。

翌日、梅龍と薛宝貴は残りの金を全額支払い、その後薛宝貴に連れられて出かけた。薛宝貴は兵役時代に運転免許を取得していたが、梅龍が助手席に座って横を見ると、薛宝貴の額から冷や汗が滲み出ていることに気づいた。

梅龍は頭に黒線を浮かべた。免許を持っているのにこんなに緊張するなんて。思わず冗談めかして声をかけた。

「宝貴、何を緊張してるんだよ」

「分かるだろ?こんな高級車、しかもオートマなんて運転したことないんだ。お前がいなかったら...