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51話

「急ぎましょう。さっそく出発しましょうか。古玩城は大きくありませんが、ちゃんと見て回ろうと思えば、一日かけても足りないくらいですよ」

銭さんがそう言うからには、梅龍としても特に異論はなかった。四人はすぐに立ち上がり、古美術店を出た。銭さんの店には店員がいるので、鍵をかける必要もなかった。

古玩城と言っても実際は一本の通りに過ぎず、南北に伸びていて、全長は千五百メートルほど。もし一軒一軒、一つの露店ごとにじっくり見て回るなら、確かに一日では足りないだろう。

しかし梅龍はただ見物に来たわけではない。彼は掘り出し物を探しに来たのだ。宝の光を放つものだけを見ればいい。通りの両側の店は梅龍にとって...