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39話

二人は慣れた様子で吴德海のオフィスに到着した。吴德海はちょうどお茶を楽しんでいたが、梅龙が入ってくるのを見るとすぐに茶碗を置き、立ち上がって熱心に迎え入れた。

「やぁ、梅君、どうしてここに?さぁ座りなよ、兄貴が最近手に入れた良いお茶を味わってみてくれ」

「はは、吴兄貴は本当に優雅な暮らしをしてるね。私なんかそんな余裕はないよ」

梅龙は吴德海に勧められて座ると、そう冗談めかして言った。

吴德海は梅龙の言葉の意図を察し、笑顔を引き締めて梅龙の耳元で小声で囁いた。

「梅君、また何か良いものを掘り当てたんじゃないか?」

「へへ、さすが兄貴は分かってるね」

梅龙ははっきりとは言わなかったが...